保険診療
各症状について
虫さされについて
虫さされとは、虫が血を吸ったり、刺したり、噛んだり、毛虫の毛が刺さったり、虫の体液が付いたりすることによっておこる皮膚の症状のことを指します。
蚊、ダニ、ノミ、トコジラミ、アタマジラミ、毛ジラミなどが血を吸う虫となります。
これらの虫は、血を吸う際に吸った血が固まらないようにする物質を皮膚の中に注入します。その物質に対して、免疫が反応しアレルギー反応がおこり赤く腫れ痒くなります。
血を吸う以外でおこる虫刺されには、ハチ、ムカデ、クモ、アリなどがあります。
人から身を守るために、毒成分を皮膚に注入することでアレルギー反応がおこり炎症が生じます。毒成分は、皮膚に刺激がある成分なので、刺されたり、噛まれたりした際には痛みを伴うことが多いです。
虫刺されの種類
■蚊
刺された直後から急激な痒みを感じ、赤く膨らむ発疹ができます。数時間程度で治りますが、皮膚の状態によっては水ぶくれや強い痒みが数日間続く事もあります。乳幼児、小児では刺された部分が強く腫れやすく、大人になるにつれて反応は軽快していきます。
■ブヨ
蚊に刺された時と症状は似ていますが、ブヨの方が刺された後に激しい痒みと赤い腫れが出ます。腫れや痒みの症状が強いので、跡が残る事もあります。
■ダニ
屋外ではマダニ、室内ではイエダニによる虫さされが多いです。主に腹部や太もも、脇など衣服に覆われている部分が刺されやすいです。赤く痒みの強い小さな点がたくさんでき、1週間以上続く事もあります。マダニは無理に取ると、頭と口器がちぎれて皮膚内に残りますので、見つけた場合は取らずにそのまま皮膚科に受診しましょう。
■ノミ
ダニと同じように室内で刺されることが多いです。ペットに寄生しているノミが人を刺すことで起こります。ノミに刺された後1~2日後に強い痒みと赤い発疹が現れます。
■ハチ
刺されると赤く腫れたり、毒の刺激により激しい痛みが現れます。何度か刺されると毒のアレルギー反応ができることで、症状が強く出る事もあります。顔が腫れる、息苦しくなるなどのアナフィラキシーショックを疑う症状が現れたときは、すぐに救急への受診が必要となります。林業をする方はアナフィラキシーショック予防のエピペンを処方する場合もあります。
■毛虫
毒を持つ幼虫や毛に触れることが原因で、激しい痛みと痒みを伴う赤い発疹が出ます。肌に毒針毛が刺さる事で、蕁麻疹のような症状が広がる事があります。
■ムカデ
非常に毒性の強い毒液を持っており、その毒液の成分により刺された直後に激痛があります。患部は赤く腫れ、痺れなどの症状もあります。
■クモ
毒性の強いクモに刺されると、毒の刺激で強い痛みや腫れなどの症状が出ます。症状が軽い場合は数日で治りますが、全身に症状が広がることもあります。
治療方法
症状が軽い場合は、患部を優しく洗い、冷やすことで症状が落ち着いてきます。
赤みや痒みが強い場合は、ステロイド外用薬や炎症を抑える内服薬などを処方します。
患部を掻いて傷ついた皮膚から細菌が入り「とびひ」などを引き起こすことがあります。
特に子どもは、患部を搔きむしって症状が悪化することが多いので注意が必要です。
また、普段から虫に刺されないように予防することも大切です。
公園や山、レジャーなどに出かける時は皮膚を覆う服装をしたり、虫除けスプレーを使用するなどの対策を心がけましょう。
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