保険診療
各症状について
陥入爪・巻き爪について
<陥入爪(かんにゅうそう)>
陥入爪とは、爪の角や縁が周囲の皮膚にくい込むことで炎症を起こし、痛みや腫れ、排膿、肉芽形成を伴う状態のことを指します。
陥入爪になる主な原因が、爪の側縁先端を短く切ってしまう「深爪」です。
自分で痛みを軽減しようと側縁先端を切り、さらに悪化するというケースも多いです。
また、自分で爪を切る際に、爪の角を切り丸い爪の形にしてしまうことが多いですが、角を丸くすると上に皮膚が乗っかりやすくなり陥入していきます。そして実際は角がきちんと切れておらず、見えない部分に尖った爪が残ってしまい、その尖った部分が皮膚に食い込み痛みを生じます。
爪の角が90度の直角になるように長めに伸ばし、四角い爪になるように切ることが大事です。
<巻き爪>
巻き爪とは、爪が丸まって爪の下の皮膚を挟み込むことで、痛みを伴う状態のことを指します。炎症を起こしていないものを巻き爪といいます。
巻き爪になる主な原因が指をしっかり接地できていなくて、下からの圧力が少ないことで起こります。よくある原因の一つが「外反母趾」です。
外反母趾になっていなくても、足に合っていない靴を履くことで、爪の周囲が圧迫され続けることが原因で巻き爪になることも多いです。
巻き爪は、高めのヒールや、先の細いパンプスなどを履く機会が多い女性の方が多く見られます。
また、立ち仕事の方や、長時間革靴を履く方も圧迫されるので注意が必要です。
その他には、足先指先に荷重のかからない寝たきりの人に見られることもあります。
治療方法
基本的な治療法は、腫れや痛みに対して痛み止めや化膿止めの「ぬり薬」「飲み薬」で治療します。また、手術を行う場合もあります。その他にも以下のような治療方法があります。
■テーピング法
くい込んで痛い部分に対し、テープで引っ張ることでくい込みを緩和する治療です。肉が爪にかぶさらないように螺旋状に弾力テープを貼っていきます。痛みもすぐ緩和されやすいので、爪を長く伸ばせるようになります。
■コットンパッキング法
爪囲に炎症がある場合の適応となり、症状が軽い巻き爪、陥入爪で行います。くい込んだ爪の角の下にコットンを挿入し浮かす治療です。痛みが挿入後より改善しますが、コットンは取れやすいので定期的に入れ替える必要があります。
■ガター法
爪の角に沿って、柔らかいチューブを挿入し固定する治療です。挿入時に痛みを伴うための麻酔が必要となります。痛い部分の爪が浮き、直接皮膚を刺激しなくなるので挿入後より痛みが改善します。
■ワイヤー法
巻き爪に対して行うワイヤーを用いた治療となります。ワイヤーの弾性を利用して、巻いている部分を広げていきます。保険適応外の自費診療となります。爪の伸びるペースに合わせて1~2ヶ月に1回ワイヤーを入れ替えながら行います。
■リネイルゲル+巻き爪マイスター(爪矯正器具)
リネイルゲル(アセチルシステイン)が爪を柔らかくし、矯正器具の巻き爪マイスターで矯正します。24時間してリネイルゲルを除去すると、矯正された爪が伸びた状態で爪が硬化しています。こちらは自費診療となります。
■部分抜爪手術
指に麻酔注射をして、食い込んでいる爪を短冊状に根本から抜きます。食い込んでいる爪を除去するのですぐに痛みは改善します。再度根本から新しい爪が生えてきた際に食い込んで再発する場合もあります。
■爪母処理手術
食い込んでいる爪の根本にある爪を作る細胞「爪母」を除去する手術です。1~2日間の安静が必要です。デメリットは爪の端が生えてこないので爪の幅が短く変形してしまいます。
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